スウェーデン人の長い夏季休暇文化を紹介。(600文字)
スウェーデンには「ライラックと銀モクセイの間」という表現がある。(”Mellan hägg och syren. ” 英:”Between hawthorn and lilac”.)5月、遅い桜が散ったと思うとライラックが一斉に咲いてあちこちで香り始めるが、それが終わると今度は6月に銀モクセイが満開となって芳香を放つ、さわやかで美しい初夏を象徴するこのふたつの花の間の時期を指す。スウェーデン人が愛する特別な季節で、この「メーラン ヘッグ オッ シーレン」を口にするとき、たいてい彼らは鼻をひくひくとさせながら半開きの目でうっとりとした表情になる。
この表現は、昔、とある靴屋が店の扉に「ライラックが咲いたら、銀モクセイが咲くまでは閉店」の札をかけて、休業のお知らせをしたことが始まりと言われている。
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この話を聞いたとき、なるほど北欧の人たちが共通に持っているのはこのメンタリティなのかと開眼する思いがした。「素晴らしい季節なので休業させていただきます。」、なんと素敵でうらやむべきメンタリティだろうかと。
実際にはスウェーデン人の夏休みは「ライラックと銀モクセイの間」よりももっと長いのだが、その話はすでに何度も書いたので割愛。
写真は今年のライラックと銀モクセイ。手入れがまったく要らないこれらの茂みは、どこの家にもたいていある。
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