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「ノー」と言えなかった出光真子
出光真子の小説「ホワイトエレファント」は、フィクションが盛り込まれた自伝的小説で、実業家の家庭に育った4人姉妹の末っ子である主人公が渡米して米国人の画家と結婚して離婚して・・・という内容らしい。
アマゾンの試し読みで目次を見ると、第1章「ノー」と言えない、2章「ノー」と言うのだ、9章「ノー」と言う、と全10章のうちの3章に「ノー」と言うテーマにまつわる見出しが使われている。
出光真子が「ノー」と言えなかったというのは、この記事をここまでまとめる中で思い描いていた出光真子のイメージとはまた違う気がして、改めて人物像に興味が湧く。
『ホワイトエレファント』のテーマは、「自立」です。4人姉妹の末っ子に生まれた主人公が、いじめられ、どつかれ、誰にもノーと言えないようなトラウマを背負って生きています。裕福な家庭に育ちますが、末っ子の叫びは、父にも母にも誰にも届きません。長じても主人公は相変わらずノーと言えません。一人では何もできない、そんな主人公がだんだん自分に気づき、・・・(中略)
アマゾンレビューより
主人公が自分の足で立った瞬間には、和解、自立、再生などがありました。これで救われました。これでちゃんと生きていける−−そう感じさせてくれる小説でした。
冒頭のアイキャッチ画像は、出光真子情報をくださった方のコラージュ作品。この記事を読んでいただく直前に、なぜか急に女性をテーマにした作品を作りたくなって…と、まだ制作途中段階の作品をたまたま見せてもらったものが不思議なほど内容にぴったり合っていたので使わせていただいた。
参考文献
●出光真子ウェブサイト:https://makoidemitsu.com/
●出光真子(映画作家)インタビュー(2009/10/20)
●武蔵野美術大学芸術文化学科ジェンダーリサーチ研究会の出光真子のページ
●出光興産・出光佐三系図
●その他、ウィキペディア、アマゾンなど