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イタリア人映画音楽作曲家エンニオ・モリコーネ91歳で永眠:代表曲選集

★特別付録★ミュージシャン辻睦詞と鑑賞するモリコーネ

このページは、プロミュージシャンで歌手の辻睦詞の解説でお届けする。

辻睦詞

2004年6月のモリコーネの来日公演は感動的だった。最後にゆっくり深々と礼をする姿が忘れられない。東京国際フォーラム。あそこはいつも音響よくて、キャパもちょうど良くて、気持ちよく見れるんよ。

次の年も来て、行こう!と思ったが、ゲスト出演が葉加瀬太郎だったんで、行くのやめた。

モリコーネ音楽の神々しいスキャット※名曲は、エッダ・デッロルソが歌ってるんよ。

※スキャット (Scat):主にジャズで使われる歌唱法で、意味のない音(例えば「ダバダバ」「ドゥビドゥビ」「パヤパヤ」といったような)をメロディーにあわせて即興的(アドリブ)に歌うこと。この歌唱法は、「歌」というよりも声を一つの楽器として表現することが目的である。(ウィキペディアより)

エンニオ・モリコーネとエッダ・デッロルソは、宮川泰と川島和子の「宇宙戦艦ヤマト」的な間柄じゃな。

そのたとえはわかりやすいですね! スキャットという言葉も覚えました。

やっぱ、ヤマトのスキャットは川島さん以外には合わないと思います。初放送からすでに45年経ちましたが、最初の感動はやはり川島さんのスキャットでした。(草薙素男)

この曲あっての宇宙戦艦ヤマト、名曲ですね。
この曲を聞いて子供心に一気に作品に引き込まれていったのを覚えています。(門屋哲朗)

Edda Dell’Orso(エッダ・デッロルソ)

1935年生まれのイタリア人歌手、現在85歳。ウィキペディア(英語版)を見ると、辻睦詞の言う通り、モリコーネの多くの楽曲に「歌詞のない声」(=スキャット)でコラボしている歌手として知られている。

「荒野の用心棒 (A Fistful of Dollars)」、「続・夕日のガンマン (The Good, the Bad and the Ugly)」 (とくに “The Ecstasy of Gold” のトラック) 、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト (Once Upon a Time in the West)など、レオーネ監督の映画でモリコーネの音楽にのって流れたデッロルソの声には革命的なインパクトがあったと言われ、映画をドラマチックに演出するのに一役買った。(※本コラム2ページ目に音楽動画を掲載。

世界中でマカロニ・ウェスタンブームを巻き起こしたレオーネ。彼の映画にモリコーネの音楽が欠かせなかったのは周知の事実だが、そこに加わっていたデッロルソの声は知る人ぞ知る隠し味だったようだ。

モリコーネとデッロルソのコラボはレオーネの死後も続き、以下の業績一覧を見ても、デッロルソの約50年の映画音楽出演キャリアがモリコーネで始まり(1964)、モリコーネで終わっている(2013)のがわかる。

(出典:ウィキペディア、赤いマークはとーなんがつけたもの。)

(たくさんあるので中略。詳しく知りたい人は、上のウィキペディアリンクへ。)

レコードやCDの中にコンパイルされたエッダが歌うモリコーネ曲集の中で、名曲「Once Upon A Time In The West」以外の美しい曲も聴けます。

★アルバムを手に入れなくても、2014年のインタビューを中心にまとめられているこのページだけでも、デッロルソの声が堪能できそうだ。(本文は英語)
Interview: Edda Dell’Orso on Life as a Vocalist in the 1960’s and 1970’s Plus a Look at Some of her Recent Musical Projects

モリコーネが逝った日のミラノ・スカラ座レポート

以下は、ローマでモリコーネが亡くなった日(2020年7月6日)に、オンラインでスカラ座(イタリア、ミラノ)のコンサートを視聴した人の当日の談話。

イタリアの国民的英雄のモリコーネだけに、当日のスカラ座で話題にのぼったようだ。

参考までにこのスカラ座オンラインコンサートは、日本でもおなじみのミッシャ・マイスキー Mischa Maisky (チェロ)と、ベアトリス・ラナBeatrice Rana (ピアノ)Simone Piazzola(バリトン)の豪華な共演だった。

2020年7月6日スカラ座オンライン出演者

コンサート、素晴らしかったです。

最後に、私の一番好きな映画「シネマ・パラディッソ」の曲がマイスキーのチェロとピアノで演奏され、涙が出そうでしたが、今日、その曲を作曲した映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが亡くなったそうです。
それでアンコールにマイスキーが弾いたのだと、あとで分かりました。

美人のイタリア人ピアニストが、イタリア語で何か言った途端、観客の歓声が上がった理由も納得しました。

私、映画は好きでもこの作曲家は知らなかったし、亡くなった事も知らなかったのに、今日の午後、曼陀羅ぬり絵しながら、イツァーク・パールマン (Itzhak Perlman) のこの曲をYouTubeで聴いていました。まさに共時性!

スカラ座オンラインの司会者(2020年7月)

このマスク姿の人が出てきたときには興ざめでしたが。。。早く普通の世界に戻って欲しいです。😷

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