上は、2011年8月22日の日経新聞に掲載された住友ゴムグループの全面広告からの切り抜きです。
「進化するものだけが、未来を切り拓ける。」というコピーに目が留まりました。
世界遺産、屋久島にそびえる、樹齢数千年ともいわれる巨木。
この屋久杉は、強風や多雨など、屋久島の厳しい自然環境に耐えるために、長い年月をかけて進化し、抗菌性を持つ樹脂を分泌することで長寿をかなえているそうです。
屋久杉に比べると、わたしたちに与えられた時間は、ごく限られています。それでも、わたしたちは、一生、成長、発展、進化をすることを求められています。
ユング派の分析が目指す個性化(自己実現)には、「究極のゴール」というものはありません。
仏教でいうところの「悟りの境地」に相当するものがなく、人は、一生かかっても個性化をまっとうすることはできない。
つまり、精神分析の目指すところには、ゴールはなく、ゴールに向かうプロセスがあるだけなのです。
「進化するものだけが、未来を切り拓ける。」―自分自身の、そして職業上のキャッチフレーズになりそうな言葉です。