2016年3月26日、5年ぶりにサイトをリニューアルしました。
「分析心理ドットコム」と名づけたこのサイトを最初に作ったのは2005年、11年前の春です。スイスのユング心理学研究所で、「訓練候補生」という身分から「分析家資格候補生」という身分に昇格して、スーパーバイザーの指導の下で、実際にクライエントさんと仕事をしながら訓練するという段階に入り、お客さんに来ていただくための店開きをしたその一環としてのプロジェクトでしたが、同時に、ユング心理学をアカデミックな心理学者たちや、悩みを抱えた人だけのものにしておくのはもったいない!という強い思いもありました。
「ホームページの作り方」を独学し、コンピュータ言語を覚えながら、すべて「タグ打ち」(という、かなり素人離れした方法!)で、とても苦労して、でも楽しんで作りました。
それをリニューアルしたのが、2011年。今から思えば、43歳のわたしにはまだ相当なエネルギーがあり、野心に満ちていました。日本語で伝えたいことが山ほどある!と思って、仕事のPRのためのサイト以外に、4つもブログサイトを立ちあげたのでした。
また独学して、新しいことをいろいろ覚え、苦労して、でも楽しんでそのプロジェクに取り組み、たくさんのブログ用の箱づくりを終えたあと、もうエネルギーが残っていませんでした。箱の中身は空っぽのまま時が流れ、わたしにとって、自分のサイトは、「フタを閉めたクサいもの」になりました。
ブログサイトの4つのうちのふたつなんて、たったの1ページしかなかったので、閉じればいいのですが、あれこれ複雑なことをしながらサイトを構築したために、ちょっと離れるとやり方も忘れてしまい、ページをなくしてしまうことすら、そう簡単にできません。
削除したいコラムや、書き直したい箇所なども、時々頭に浮かんでは悶々とするものの、一度フタを開けてしまったら、大変なことになる・・・と、見ないふりを決め込んだこの数年間でした。とくに、この2年半は、まったくブログの更新をしませんでしたので、まれに「更新通知」に登録してくださる方がいたりすると胸が痛くなり、ホームページのホの字を聞くのも嫌、という、ホームページコンプレックス状態でした。
そんな数年間を経て、この度、一念発起してついにクサいもののフタを開けました。
今回のリニューアル作業では、すぐに削除や変更ができることをモットーに、最低限の形のシンプルなものにするつもりだったのに、やっぱり始めると面白くなり、「すぐ冷めるけど熱しやすい気質」が久しぶりに活性化。ついつい、スマホ対応にもしたくなったり、どうでもいいところに時間とエネルギーをつぎこんだりした結果、約2か月間、老眼を酷使して、少眠不休のパソコン中毒の日々になってしまいました。
どうでもいいところというのは、たとえば、PC画面のいちばん上の端にある小さなインデックスラベル、「ファビコン」とか「サイトアイコン」が正式名称らしいのですが(おそらく、今後、使うことのない言葉なので、数か月後には忘れていると思います。)、赤と黒のこのマークを入れるだけでも高度な技術が必要で、しろうとのわたしには半日がかりの作業だったのです!
もし、次回のリニューアルがあるとすれば、今度こそ、何も考えずに、お金をポンと払って、プロにお任せできるようになりたいものです。
箱づくりに執念を燃やすより、肝心の内容の方を充実させなくては・・・。