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ノーベル賞受賞者の言葉

2016年のノーベル医学生理学賞が東京工業大栄誉教授の大隅良典(おおすみよしのり)氏に授与されることが発表された翌日の今日(10月4日)、ストックホルムのタブロイド紙Metroの一面には大隈氏の写真が大きく掲載されていました。

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そこで今日はこのニュースに便乗して、いつか紹介したいと思いながら2年間放ったらかしになっていたネタを書くことにします。

日本人のノーベル賞受賞は、今回で3年連続。
12月10日の授賞式に参加するために、去年も一昨年も、受賞者がストックホルムにやってきました。

その折りに、受賞者が、ストックホルムにある日本人学校に通う、主に小学生の子どもたちのために書き残した色紙の言葉がその「ネタ」です。

※日本人学校:日本人の親を持つ子どもが、土曜日だけ通っている小学校中心の学校で、正式名称は「日本人補習学校」。文部省から無料で教科書を支給され、ストックホルムの場合は、国語と算数のみの授業が毎週土曜日に5時間ある。

2014年にノーベル物理学賞を受賞した三氏の言葉は、それぞれ、以下の通りでした。

赤崎勇氏:「好奇心を大切に!」
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中村修二氏:「自分の好きな事を見つけましょう!」
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天野浩氏:「限りある身の 力試さん」
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児童の親としてこの色紙を目にする機会のあったわたしは、三氏ともいいこと言うなぁ、これ、これ!と思って嬉しくなりました。

自分の興味や関心にしたがって進んでいき、全力を尽くす。

シンプルなようですが、これができている大人は、あまり多くありません。

「自分の好きなこと」をやってもお金にならない、という人もいれば、そもそも「自分の好きなこと」を見つけることができない、という大人も大勢います。

ちなみに、2016年受賞者の大隈氏も「流行ではなく面白いと思うことをやる」がモットーだったそうです。

好きこそ物の上手なれ。

好きなこと、面白いと思えることだけに、子どもも大人も情熱を傾けて没頭することができるのだと思います。

このコラムで言いたいことはここまでで、以下は、余談です。

大隈氏は、インタビューで、「子供たちにメッセージをお願いします。」と言われて、こう述べています。

自分の興味を伸ばすことがとても難しい時代ですが、「あれ?」と思うことが世の中にはたくさんあって、そういう気づきを大事にしてほしいと言いたいです。みんな分かったような気分になっているけど、何も分からないことが世の中には、特に生命現象にはたくさんあります。「なんで」ということを大事にする子供が増えたら、日本の将来も安泰だと思います。
(デジタル毎日新聞より)

「自分の興味を伸ばすことがとても難しい時代」・・・ふむふむ。
「あれ?と思うことが世の中にはたくさんあって、そういう気づきを大事にしてほしい。」・・・本当にその通りだと思います。しかし、大隈氏発言の意図からは外れますが、「なんで」を大事にすると、科学者ではない大人の一般社会では、生きていくのが難しいですよね。子どもでさえ、疎んじられることも多いのではないでしょうか。

最後のおまけ。

2015年ノーベル賞受賞者の大村智氏(医学生理学賞受賞)がストックホルムの日本人学校の子どもたちに書き残した色紙の言葉は、「明るい希望と恕(じょ)の心を大切にして沢山学んで下さい。」でした。
恕とは、思いやりの意味だそうです。
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ストックホルム滞在中、分刻みのハードスケジュールの中、日本人学校に出向いて、児童の前で話をしたり、一緒に記念写真を撮ったりしてくださった梶田隆章氏(2015年物理学賞受賞)の色紙は署名だけです。
筆跡学に関心をお持ちの方の判定やいかに!?
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