(2023/01/07 加筆更新 2,000文字)

Youtubeを「ながら聴き」していたら、オセロ盤で冬至と夏至をイメージするわかりやすいたとえを教えてもらった。ついでにオセロの石から連想した太極図についてもまとめた。(1,500文字)

冬至はオセロ盤が真っ黒に、夏至は真っ白になる日

中国最古の王朝である夏王朝（紀元前2070年頃 – 紀元前1600年頃）以前や周王朝では、冬至を1年の始まりとしていたそうだが、オセロ盤のマス目が全部黒い石で埋め尽くされる日を冬至にたとえるこのイメージで見るととても納得がいく。

冬至は北半球で1年間で太陽の位置が最も低くなる日であり、1年間で日中が最も短くなり、冬至を境に太陽が生まれ変わり、陽気が増え始めるとされている。

ウィキペディアより

ひとつづつ黒が白にひっくり返り、春分の日が来て白黒半々になる。

春分からは白の方が黒より多くなっていき、夏至の日にはオセロ盤は真っ白になる。
そしてまたひとつづつ黒が入っていって秋分の日、そしてまた冬至とぐるぐる続く。

日本では日照時間にそれほど差がない地域に住んでいる人が多いし、わたしの住んでいるストックホルムでも真っ黒や真っ白になることはないが、北極圏付近の地域では、夏には太陽が沈まないので本当に真っ白になる。（「ノルウェーの北極圏で本当の白夜体験&研究レポート」2017/7/24）

このオセロ盤のイメージでいろいろと連想が浮かぶ。
たとえば冬至を境に10日前と10日後を表すふたつのオセロ盤を並べてみると、ふたつの盤は、両方とも黒が主で、白が少し混じっている。割合は同じなので一見、同一に見えるが、片方は黒が増えていく過程の一日で、もう片方は白が増えていく過程の１日なので意味がまったく違う。（坂道で上から降りてくる人と、下から登る人が出会ってすれ違うイメージに似ている。）

オセロの石は太極図

ところでいつも黒か白と決まっている碁石と違って、黒い顔と白い顔を両方持っているオセロの石はなかなか奥深い。太極図も思い出される。

仕事の上でも生きていく上でも、陰と陽のバランスを保つことが大切だという思いから、SkypeもZoomもLINEもアイコンは全て太極図にしている。

太極図とは

「太極（たいきょく）」とは

「太極」は中国で、易学から出て宋学の宇宙論の中で重視された概念。

天地がまだ分かれない以前の宇宙万物の元始、宇宙の本体、万物生成の根元で、ここから陰陽の二元が生ずるとする。

韓国の国旗である太極旗は、太極から陰陽が生ずるさまを表している。中国の拳法の一種である太極拳は宋代からのもので、陰陽変化の理に則って動作をする。

Weblio辞書より

太極図

太極のなかに陰陽が生じた様子が描かれているのが太極図。

この図は古代中国において流行して道教のシンボルとなった。

白黒の勾玉を組み合わせたような意匠となっており、中国ではこれを魚の形に見立て、陰陽魚と呼んでいる。

●黒色：陰を表し右側で下降する気を意味する。
●白色：陽を表し左側で上昇する気を意味する。

魚尾から魚頭に向かって領域が広がっていくのは、それぞれの気が生まれ、徐々に盛んになっていく様子を表し、やがて陰は陽を飲み込もうとし、陽は陰を飲み込もうとする。陰が極まれば、陽に変じ、陽が極まれば陰に変ず。

陰の中央にある魚眼のような白色の点は陰中の陽を示し、いくら陰が強くなっても陰の中に陽があり、後に陽に転じることを表す。陽の中央の点は同じように陽中の陰を示し、いくら陽が強くなっても陽の中に陰があり、後に陰に転じる。
（ウィキペディアより）