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カウンセリングと精神分析の違い:内海聡氏のジレンマとトラウマ解説より

精神分析や夢分析のイメージについての1,050字。動画つき。

精神分析を宣伝してくれている医師がいるので、紹介します。

心には必ず表と裏があり、これを「ジレンマの絶対法則」と呼ぶ。

ジレンマは表面に現れてこない裏の感情が原因としてあるので、本人が気づいていることはまずない。ゆえに専門的にいえば、本人が述べていることや訴えに耳を傾けてもまったく無意味である。これは臨床心理学、カウンセリングなどの無意味さを示しており、精神分析とカウンセリングはまったく違うものであることも示している。

内海聡「心の絶対法則」より

本書によると、

●たとえばある人が、父親が嫌いだと言う。(表層心理)=ユングの意識
   ↓
●裏には、嫌いになった理由がある。
例:自分のことを否定して自信を無くさせた。
例:自分よりきょうだいばかり優先した。
   ↓
●この例で言うと、本当は、
もっと父に褒められたかった。
自分を優先してほしかった。
   ↓
●これは「父が好き」の裏返し。(深層心理)=ユングの無意識
好きだったのに、捨てられたり裏切られたら怨念に変わるということで恋愛といっしょ。

ということになる。よって、「父親が嫌い」という本人の訴えに耳を傾けるべきではない。

内海氏が、あえて「表」と「裏」と簡単にして、さらに簡単な例で説明していますが、この例で「裏の感情」と言われるものは、深層心理といっても表層心理に近いところにある、つまり意識が認識しやすいものなので、実際の深層心理にはもっと複雑怪奇ないろいろなものが含まれています。

内海氏は、「裏の心」を知るために参考になるのは行動や本能だと言っているが、ユング心理学を学んだ者としては、夢こそ「裏の心」を知るための参考資料の宝庫であることをつけくわえたい。

良いイメージを見つけました。下のイラストで、表層心理は椅子に座っているクライエントの男性の気持ち、深層心理は下の女性の心で、夢は彼女の発する声だと言えます。


このコラムの内容に関わる内海氏のYoutube動画では、表層心理にある(自分が知っている)トラウマと、深層心理の(自分が知らない)トラウマについての違いもわかりやすく説明してくれている。

内海氏の説に100パーセント賛同するわけではないのですが、同意する部分が多く、なによりわたしにはこんなに上手に説明できませんのでお勧めします。

この内海氏、話す内容は面白いのですが、「上から目線」の喋り方が鼻について聞いていて疲れます。これはパフォーマンスなのでしょうか。

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