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シャネルのバッグの金ぴかチェーン

外国で暮らしていると、スリや盗難に遭ったという話を日常茶飯事に見聞きしますが、「背中に背負ったバックパックを、雑踏の中を歩いているうちに“ナイフで切られて”、気づいたときには中身をスられていた」という、南ヨーロッパの観光地ではよくあるという手口は、わたしにはちょっと想像しにくいものでした。置き引きや、ひったくりというのはわかりますが、公衆の面前で、ナイフを使った犯行がそんなに簡単にできるのでしょうか?

そんな中、「スペインの観光地で、自分の目の前で、同行者がポシェットのヒモを切られて、ひったくられた。」という知人の話を聞きました。被害に遭ったのは、スウェーデン人で、その親せきである知人が、この細い革紐だけでぶらさがった、貴重品が入っていることが明らかなポシェットは、危ないなーと思って注意していた矢先に、事は起こったそうです。

後ろから男が走ってきたかと思うと、ピッとナイフで紐を切り、ポシェットを奪って走り去った・・・数秒のうちの、まさに「あっ」という間の出来事で、群衆の中でも為すすべもなく、肩を落として、最寄りの警察に行くと、そこには同じような被害にあった人が100人以上もいたとか。

「とても怖い思いをした、あのナイフで身体も簡単に切られていたかと思うと、二度とスペインには行きたくない。」と言いながら、知人は手持ちのバッグを指して続けます。「だからシャネルのバッグの紐は、こういう頑丈なチェーンになっているのよね。ちゃんと考えられてるのよ。」見ると、お馴染みのシャネルのマークが光っているそのバッグは、細い革紐が、金のチェーンで覆われていて、紐もピカピカです。ただのデザインじゃなかったんだ! わたしには縁のないシャネルのバッグには、そういう意味もあったのかというエピソードでした。

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