アニマ・アニムス Anima and Animus

アニマは男性の内なる女性像、アニムスは女性の内なる男性像で、それぞれ現れ方には違いがあるが、以下の同じ特徴を共有する。

●両者ともこころのイメージで、それぞれ、元型的構造から出現する。

ユングは、アニムスの背後には意味の元型があり、アニマは生命そのものの元型であると述べた。(CW 9i, para.66)

●無意識から働きかけるため、意識にとって有益な面をもつと同時に、憑依される危険性をもつ

アニマ・アニムスに憑依されると、人格変容が生じ、心理的に異性特有と考えられる特徴を重要視するようになる。

憑依によって個体性が失われ、その人の魅力や存在意義の喪失が生じる。

男性の場合:アニマとエロスの原理の虜になり、落ち着きのなさ、混乱状態、気まぐれ、感傷性など歯止めのない情動的なものにふりまわされる。

※男性がアニマに憑依されたときの例)
自分より劣った女性に誘惑され、無意味な愛着を示す。

女性の場合:アニムスとロゴスに支配され、管理し、頑固で、情け容赦なく、横暴になる。

※女性がアニムスに憑依されたときの例)
二流の思考に取り憑かれ、的外れな確信を錦の御旗のごとく振りかざして進軍する。

●たましいの導き手としての役割を果たし、創造的な可能性に結びつくために必要で、個性化の媒介者ともなる。

(参考:ユング心理学辞典

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