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自分の分析、継続中

1年前に、アトピーの警告を受けて数年ぶりに再開した自分の分析。あれ以来、アトピーは落ち着いているが、分析は今も継続して受けている。

理由は、不謹慎に聞こえそうなのであんまり書きたくないが、面白くてやめられないから。

この面白さは、本当に説明しにくい。

分析セッションが始まるまでは、わたしには話したいこともなく、分析の時間をちっとも楽しみにしていない。むしろ面倒だしやりたくない。クライエントの夢には、いつもあれほどわくわくできるのに、自分の夢は、たいていつまらなく感じる。しかも分析料金は高いので、この時間とお金を他のことに使った方がいいと思う。

それで、分析セッションが始まる前には、「この回が終わったら、次の予定はもう少し間を空けて入れよう。」と毎度思う。

それなのに、分析セッションが始まると、この時間が何にも代え難い貴重な時間であると感じられ、夢ってやっぱりすごいなと改めて感心し、お金がもったいないなんて少しも思わず、いそいそと次の予約を入れて満足して終わるのだった。

こんなに矛盾だらけでわけのわからないことって、他にあるだろうか。でもこの理屈や道理で説明できないところに、わたしにとって分析の醍醐味があるのだろうともどこかで思っている。説明できないけれど、自分にとって大切なことだというのだけは感じることができる。この確信に頭がついていけば、もっといいのだが。

悩みや葛藤があって、必要に迫られて分析を受ける人もいる。

夢の意味が知りたくて分析を受ける人もいる。

理由や目的がなくても、必要性や意味を自覚できて分析を受ける人もいる。

わたしは面白くてやめられないから受けているが、自覚している悩みがあるかないかは本質的な違いではないし、自分が分析を受け続けることが、分析家としてカウンセラーとして有益であることは間違いない。

15年ほど前、スイスで分析家のトレーニングを受けていたとき、分析家である講師が、「自分自身が成長をやめた分析家は、クライエントの成長や変化を無意識のうちに妬み、無意識のうちにそれを妨害する」と言った。当時のわたしは、分析家のことを仰ぎ見ていたので、まさかそんなことがあるとは想像もしなかった。

今のわたしは、あの講師が言ったことの意味がよくわかる。

冒頭に選んだ写真は、海底の生物。分析を受けることは、海底に潜るイメージとつながる。深海の暗闇に光を当ててみると「こんなものが、こんなところにあったのか。」と見えてくる。

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