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毒親本と毒親漫画と毒親育ちの毒娘ブログ:日本的隠れ毒親にご用心

(2021/4/5加筆) 毒親本・毒親漫画・毒親育ちの毒娘ブログ情報から感じたこと、全2,500文字。

「毒になる母親」本

前記事「親から愛されなかった私が欲しかった9つのもの」:ある女性の手記」を読んだ方が、以前に読んだ書籍と重なることが多かったと本の写メを送ってくださった。

「毒になる母親 」(キャリル・マクブライド 著, 江口 泰子訳, 2012)。
表紙絵が前記事の最後で紹介した裕福な家庭の母親像に重なる!

「ナルシシスティックな母親」が「自己愛マザー」と翻訳されて、副題が「自己愛マザーに苦しむ娘たちの告白」になっているのも興味深い。

「自己愛マザー」は新しい日本語として知られているのでしょうか?

自分が一番、世間体が何より大事で娘の気持ちはおかまいなし。そんな自己愛の強い母親から上手に離れる方法を教える貴重な書!

◆自己愛マザーの特徴
・共感と愛情が示せない
・世間体とイメージがすべて
・つねに特別扱いを求める
・他人に嫉妬する
・他人が自分に嫉妬していると思い込む
・他人を不当に利用する…

◆自己愛マザーの娘の特徴
・自分はダメな人間だと思う
・自尊心、自信を母親に打ち砕かれた
・心に穴があいたように感じている
・頑張りすぎるか、自己破壊的
・人に愛されないと思いこんでいる・・・

アマゾン内容紹介より

レビューの中に、(本を読まなくても)これだけでとても参考になる考察を見つけた。

「日本の隠れ毒母に蝕まれた娘に読んでほしい」

日本の毒母は欧米に比べて「そう」と分かりにくいように思う。自己愛障害者、依存症、虐待・・・など、もちろん日本にも誰の目にもハッキリ毒と分かる母はいるが、それとは別に、どこからどう見ても(娘の目からさえ)そこまで悪い人には見えない毒母は確かにいる。

本書に登場するようなステレオタイプの毒母が、毒薬のラベルが張られた瓶とするなら、日本の毒母は食品添加物のようなものではないか?

毒母本人はもちろん、周りの人間も娘もそれが毒とは気づかない。でも大量に長期に摂取すればいずれ心身を蝕まれる。だから、自分の母親が毒母・自己愛マザーの特徴に当てはまらなくても、毒親を持った娘たちと同じ苦しみを持っているならこの本を読んでほしい。

私と姉は、本書にある通りの「成功追求型」と「自己破壊型」に育った。どちらも自分自身の心身を粗末に粗雑に扱っていることは同じだ。毒母の娘たちの特徴に悲しいくらい一致してしまった。

私は自分の母親に対して、愛情や信頼、共感、親しみ、いたわり、といった温かい気持ちが心のどこを探しても見つからないことを、長い間ふしぎに思っていた。

思うに私の母は、世間様という小さな会社の、家庭という部署で、母親業務をきちんとこなしたけれど、残念ながらそこに愛情は無かったのではないか。愛が無くても業務は果たせる。

世間体が動機でも、愛が動機でも、行動は同じだ。

つまり私は、きちんと身の回りの世話はされたけれど、心の世話=愛情は与えられなかったのではないか。

そして、そういう娘たちは日本にはきっと大勢いる。

2020年7月23日、さとぽんさんのレビュー

日本の母の毒は、食品添加物のような種類の毒だというたとえ、素晴らしいです!

最近、ようやく毒になる母親のことが話題にできるようになりましたね。
言うことすらタブーのような気になっていた方も多いのではないでしょうか?
それすら、毒針なんだと教えてくれた本です。
みんな言えないだけ。
悩んでる方多いと思います。
なんとなく居心地の悪い感じがする方に是非読んでほしい。
(2012年、匿名希望)

究極の毒親漫画

「日本の隠れ毒母」と聞いてすぐに思い出したのが、そのうち紹介したいと思っていた押見修造の「血の轍(ちのわだち)」。「究極の毒親」という副題がついている。

美人で優しいお母さんに大切に育てられているひとり息子の話なのだが、「血の轍」というホラーなタイトルにふさわしい怖さで、最初のページからぞわぞわと寒けがしてくる。

あの「お母さん、娘をやめていいですか」で斉藤由貴が演じた母親も連想させるお母さんだ。

ほら、そっくり!

「血の轍」の1話と2話(と最新号)が無料で読めるページはこちら。

毒親育ちの毒娘のブログ

「自己愛マザーチェックリスト」があったと教えていただいたページは、”毒親育ち”の”毒娘”さんによるブログだった。

毒になる母親というのはほとんどが「自己愛マザー」、つまり自己愛性人格障害の母親なのだそうだ。
あぁ、やっぱりね。
そういえば大学時代、精神科の講義で人格障害について勉強したとき「まさにあの女(=毒母)」と思ったものだが、当時はまだ「毒になる親」「毒親」などという言葉は一般的ではなかったし、私自身もそんな言葉があると知ったのは、ずっと後になってからのことだった。

(中略)

さて。自己愛マザーチェックリストというものを見つけた。自己愛マザーの特徴が箇条書きにされていて、当てはまる数が多いほど、自己愛マザーの傾向が強く、娘は大きな影響を受けてきた、ということになるそうだ。さっそく、やってみよう。(・・・以下は、「毒娘ブログ」参照)

毒娘さんのブログより

「しばらく医者をしてたけど辞めた。今は無職中年ひきこもり。ド田舎実家暮らし。独身。」という毒娘さんは、現在40代の女性らしい。「自己愛マザーチェックリスト」情報として教えてもらったページだが、関心はすっかり毒娘さんの方に移ってしまった。

ただ者とは思えない個性と文才の持ち主なのに、「どう考えたってもう人生終わってる毒親育ちの中年ひきこもり」と自虐的に自分を表現し、こんなつぶやきも見つけてやるせない気持ちにもなった。

巷には「私はこうやって毒親から逃げた!」的なサクセスストーリーがわりとよく見受けられるけど、あんなの、上手いこと逃げおおせた少数の「元毒親持ち」が、でかい声で自分語りをしているだけだろ?と思う。実際は、どうにもならないどん詰まりの人間だって相当数いるだろうに。
でも、自己責任って言われて終わりなんだろうな。それならもう、それでいいよ。どうでもいい。

毒娘さんのブログより

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