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チャイコフスキー・メンデルスゾーン・ショパンの舟歌(バルカロール)

「舟歌(バルカロール)」ピアノ曲3選。現役で活躍しているランラン、マルタ・アルゲリッチ、高齢ピアニスト長井充氏の演奏動画を挿入。

仕事中に話に出たチャイコフスキーのピアノ曲「舟歌」が心に染み入り、ずっと頭の中で繰り返し流れているので調べてみました。

チャイコフスキーの「舟歌」

ロシアの季節ごとの情景・風物をモチーフとしたピアノ曲集『四季』の一曲。ロシア詩人の詩を踏まえて書かれたこのチャイコフスキー『舟歌』からは、ロシアの河や湖での船遊びのほのぼのとした情景、揺れる小舟から見上げた夏の星空への陶酔感、夕暮れのしんみりとした物悲しい雰囲気などが感じられる。

無教養なわたしは、「ふなうた」と聞くと八代亜紀しか思い出さなかったのですが、舟歌って、音楽のジャンルだったんですね!

一般的に、音楽のジャンルとしての「舟歌(バルカロール/バルカローレ)」では、「6/8」や「9/8」といった複合拍子がとられるが、チャイコフスキー『舟歌』では「4/4(4分の4拍子)」となっている(中間部では4分の3拍子)。穏やかに揺れる伴奏音型が波のメタファー(暗喩)として全体を包み込む。

「世界の民謡・童謡」より

ロシアの6月の夕暮れを描写した詩に合わせた曲だということですが、紅葉が美しくなってきたスウェーデンの秋の日にもぴったりきました。
冒頭の写真は、数日前(2022.9.25)に自宅から写したものですが、上にリンクを貼った資料に載っている「夏のバイカル湖」と似ていなくもないでしょう。

小林秀雄によると、詩人の中原中也は、この曲の冒頭部に「久方の光のどけき春の日に」と勝手に歌詞をつけて歌ってたそうなので、春にもぴったりくるようですよ。

中国の天才ピアニスト、ランラン(1982年生まれ)によるチャイコフスキーの「舟歌」演奏動画。

2022年現在、戦争の影響を受け、先進国ではロシア文化自粛の動きがあり、チャイコフスキーの演奏が次々と中止になっているのはとても残念なことだと思う。

メンデルスゾーン「ヴェネツィアのゴンドラの歌」

メンデルスゾーンが『無言歌集』で『ヴェネツィアのゴンドラの歌』(Venezianisches Gondellied)を作曲したのが舟歌(バルカロール)の早い例。

このピアニストは長井充(ながい みつる、1934年 – )氏。2007年から公開しているYouTubeチャンネルは900万以上のアクセスがある。2020年には85歳でリサイタルを行なった。

ショパンの舟歌

ショパンの『舟歌』(Barcarole)嬰ヘ長調 作品60は、難易度の高い作品として知られている。

マリア・マルタ・アルゲリッチ(Maria Martha Argerich 1941年 – )は、アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のピアニスト。2022年現在、世界のクラシック音楽界で高い評価を受けているピアニストの一人。

ピアノの音色っていいですね。わたしが子供の頃は、猫も杓子もピアノを習っていたので日本の実家にまだピアノがあります。今度、帰ったら触ってみたくなりました。

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