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ユング派にとって自殺とは:自殺願望の目的は自我(ego)の死

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アメリカのユング派分析家、デビッド・ローゼン(David H Rosen 1945-)は、ゴールデンゲイトブリッジとサンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジから投身自殺を図って一命をとりとめたとして知られている10人のうち7人のインタビューを行い、7人全員が精神的な再生と呼べるような現象を経験していることを確認している。

この知見は、抑うつ状態で自殺企図のある人を象徴的で意味のある形で死に直面させることが心理療法における援助になることを示している。

ここでテーマとなるのは象徴的な自殺(suicide:スーサイド)としての、”エゴサイド”(egocide)であり精神的再生のプロセスを援助することで、ここに焦点を当てることで現実の自殺を防ぐことが可能になる。

喪失、失敗、拒絶、抑うつ、自殺願望などは、「なにかが部分的に死んだ状態」と言えるが、それを経験するとき、そこには肯定的な変容、創造的な変化、成長、重要なスピリチュアル的気づきなどの「再生」の機会がある。

したがって心理療法における創造的なプロセスを通じて、「自我の死」と「肉体の死」の区別をつけ、自殺に代わる解決法を見出すための助けを行うことが心理療法の課題となる。

※この論文は、エルサレムで1975年10月21日に行われた第8回自殺防止学会で発表された。

Suicide Survivors: Psychotherapeutic Implications of Egocide
David H. Rosen M.D. First published: Winter 1976
の要約の拙訳
David H Rosen

デビッド・ローゼンは、わたしが在籍していた当時、チューリヒのユング研究所に来て講義した。
同時期に研究所にいたアメリカ人の同僚は、コロナのパンデミックの初期にデビッドの”The Healing Spirit of Haiku“(英語本:俳句のヒーリング・スピリット)を読んで癒されたとのこと。

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